富士講の活動が蚕影信仰と結びついて、「おしら講」で祀られている例が多くある地域のようなので、参考で地域の富士塚をまとめておきます。
●富士浅間神社跡／埼玉県狭山市入間川3-14-11横
ここには「木花開耶姫」の丸彫り石像があります。
背中には「埼玉縣入間川教會長」「權中講義 冨山常行霊」「明治二十一年六月一日」（1888）とある。持ち物はない様子。
扶桑教分社
●白鬚神社（柏原）／埼玉県狭山市柏原1153
白鬚神社境内に浅間神社がある（移築）。
奉納された「子返し絵馬」には口減らしの「間引き」が描かれていて恐ろしい。
左の鬼女は女性の心の姿を表しているようだ。
他に「陰陽和合図」もあって富士信仰の生命観を描いたもの。
正面が「木花開耶姫」石塔、裏面の「雷神・風神」が面白い。
石尊大権現塔（天保12年）
●笹井の浅間山（富士塚）／埼玉県狭山市笹井1757-1
大祖参神霊 日立講社 小御嶽大神
火水塔 万治2年、如意輪（大姉）延宝3か5（丁巳）年
●氷川神社／埼玉県狭山市青柳475
境内の富士塚、築造明治第十星舎丁丑八月中旬建
富士塚のサル（明治34年）
＊関連事項
Sketch／富士講と蚕影信仰